活動報告・ニュースレター
系統発生班キックオフシンポ「共感性研究の現状と展望」兼 第3回公募説明会 記録
- 日時:
- 10月13日(日)12:30〜17:00
- 場所:
- 慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール
- 参加者:
- 65名
- 領域参加者:
- 渡邊、尾仲、藤田、伊澤
- 外部講師:
- 三村將(慶大・医)、皆川泰代(慶大・文)、池田譲(琉球・理)、岡ノ谷一夫(東大・総合)
10/13(日)、慶應大学三田キャンパス、北館ホールにて系統発生班主催のキックオフシンポジウム「共感性研究の現状と展望」および第3回公募説明会を開催いたしました。領域メンバーからは、渡邊、尾仲、藤田、伊澤の4名、外部からの講師として、三村將(慶大・医)、皆川泰代(慶大・文)、池田譲(琉球・理)の3名と討論者として岡ノ谷一夫(東大・総合)、の以上8名が講演を行いました。東は仙台、西は大阪から計63名の来場があり、研究費申請時期の最中や他の関連新領域シンポが同日開催だったことを踏まえると、盛況だったと思われます。
渡邊先生がマウス、藤田先生がフサオマキザルとイヌ、伊澤がカラスについて、進行中の研究と今後の研究計画について各自25分講演しました。続く30分ほど、公募説明会を行い、渡辺先生が行動と数理モデル、尾仲先生が分子に関する班研究の紹介を担当しました。公募説明については会場から特に質問はありませんでしたが、これはおそらく、先の計画班員の講演によって、申請にかかる研究アプローチや問題設定などの具体的なイメージが与えられたからではないかと思われます。
休憩を挟み、外部講師による講演を行いました。三村先生より臨床面から、自閉症スペクトラムやウィリアムズなどの症例について、共感性の低下と亢進に関する話題提供がありました。皆川先生は、新生児・乳児・早産児を対象とした言語と脳の発達研究の講演があり、池田先生からは、イカの社会行動や体色変化の群れ内伝染などの話題提供がありました。いずれも共感性の比較研究にとって興味深い話題提供がありました。
最後に岡ノ谷先生より、班員講演者への討論と計画班研究への期待として、共感性の進化に関する壮大な仮説をぜひ提唱してほしいとの結びがあり、会場からも活発な質疑がありました。
シンポジウム終了後は別室にて、演者も来場者も交えた自由歓談の場を設けました。こちらも20名以上が参加し、引き続き活発な意見・情報交換がありました。
半日の開催でしたが、領域研究活動の発信としてのシンポジウム、公募説明にかかる情報提供、双方の役割を果たすことができたと思います。
以上
報告者 伊澤(系統発生班 研究分担者)
当日プログラム
12:30- 挨拶 岡田 光弘 (慶應義塾大学 文学部、論理と感性のグローバル研究センター長)
12:35- 領域紹介 渡邊 茂(慶應義塾大学 人間知性研究センター)
計画班研究の紹介
12:40- 講演1 渡邊 茂(慶應義塾大学 人間知性研究センター)
13:05- 講演2 藤田 和生(京都大学 大学院文学研究科)
13:30- 講演3 伊澤 栄一(慶應義塾大学 文学部)
第3回公募説明会
13:55- 渡邊 茂(慶應義塾大学)・尾仲 達史(自治医科大学 医学部)
外部講師による講演
14:30- 講演4 三村 將(慶應義塾大学 医学部)
15:15- 講演5 皆川 泰代(慶應義塾大学 文学部)
16:00- 講演6 池田 譲(琉球大学 理学部)
総合討論
16:45- 岡ノ谷 一夫 (東京大学 大学院総合文化研究科)
